※以下レーベルによる解説。
今堀恒雄、吉田達也。フツーのミュージシャンの持つ音楽テクニックと音楽スキルの、遥かに先方を行くこの二人がタッグを組むとどうなるのか。そのひとつの解答が2006年にリリースされた『Territory』(doubtmusic / dmf-112)であった。本作は更に圧倒的なスピードと語法、過剰なまでのリズムの細分化と編集によって、とてつもなく濃厚で暑苦しい作品に仕上がった。徹底的に濃厚さ加減を突き詰めた作品であるといってもいいだろう。とにかく濃い。一秒間に詰まったビートと音数は世界でも類を見ない。素材となるべき即興演奏の音にオーバーダブ、大胆な編集、ファイル交換、エフェクト、などなどありとあらゆる手を施して完成したのが本作品である。
豚骨と煮干しと昆布に加え、果物と野菜(各種)をぶち込んで出汁を取り、約5ヶ月間煮込んで、酸味が足りないとか言ってリンゴなどを再度入れたりして、そこに醤油とラー油とお酢と塩、砂糖、胡椒、七味を加え、最後にどっぷりとラードを浮かせたラーメンスープのような音楽。喰った3時間後くらいに、はからずも出てしまったゲップになぜか郷愁を感じるようなラーメンがありますよね。あんな雰囲気の音楽です。例えがあまり良くないですが。
REVIEW
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