SARAH DAVACHI によるギリシア神話に登場するオルフェウスに関する資料を用い制作された、4種類のパイプオルガン、電子楽器などによるアンサンブル作品『The Head As Form’d In The Crier’s Choir』。
SARAH DAVACHI の『The Head As Form’d In The Crier’s Choir』。LA を拠点とするカナダの電子音響作家 SARAH DAVACHI が、ギリシア神話に登場するオルフェウスに関する資料2つを用いて制作した、4種類のパイプオルガン、電子楽器などのアンサンブルによる官能的ドローン作品『The Head As Form’d In The Crier’s Choir』。静寂からパワーのあるサウンドまで安易なアンビエントのごまかしは一切なく、ただ圧倒的に豊な表現力、そして控えめで柔らかな力がそこにあります。拡張された演奏時間と、熟考された和声構造を駆使して、音色と時間との密接な複雑性に焦点を当てた作品を作り続けている SARAH DAVACHI が、「Antiphonals」と「Two Sisters」に続く最新作『The Head As Form’d In The Crier’s Choir』を、自身のレーベル Late Music より2枚組でリリース。2022年から2024年の間に書かれた本作に収録されている7つの楽曲は、ギリシア神話に登場するオルフェウスに関する資料、1922年に発表されたリルケの詩集「オルフェウスへのソネット」と、1607年に発表されたモンテヴェルディの初期バロックオペラ「オルフェオ」、その2つを用いて制作されたコンセプト・アルバムです。
本作は、「Two Sisters」(2022年) と「Antiphonals」(2021年) を補完するような作品となっており、彼女のホームスタジオから生み出される、定形式な電子音響音楽作品と、ゆっくりとしたテンポの、ややオープン形式の室内楽作品とのギャップを埋める試みでありましたが、この作品では、演奏ごとに新たな構造が提示され、その繰り返しによって、新たな構成とより深い意味への道筋が提示されていきました。
- 2枚組CD、2枚組ヴァイナルがあります。ご希望フォーマットのカートをご利用ください。
SARAH DAVACHI
SARAH DAVACHI は、60〜70年代のミニマル音楽、バロック音楽、スタジオ環境における実験から影響を受け、アナログ・シンセサイザー、ピアノ、電子オルガン、パイプ、リード・オルガン、ヴォーカル、テープ・サンプラー、管弦楽といった多彩な音色を用いた楽曲制作を行うカナダ出身のアーティスト。これまでに Superior Viaduct、Ba Da Bing!、Recital、Boomkat Editions といったレーベルからリリースを重ね、ARIEL KALMA などとも共作をリリースし、メディアから Brian Eno の絶頂期を引き合いに出され「溢れ出る事はない、意識的なものと無意識的なものの間のどこかで、紛れもなく存在しているようなアンビエンスのようなものだ」と評されるなど注目を集めています。Late Music は自身が主宰するレーベル 。Tracklist
A.
1. PROLOGO
for solo organ (2022)
performed by
Sarah Davachi, pipe organ
(Temppeliaukio Church, Helsinki Finland & Fairchild Chapel, Oberlin USA)
2. POSSENTE SPIRTO
for sustaining continuo, string duo, brass duo (2023-2024)
performed by
Sarah Davachi, continuo
(Mellotron, synthesizer, tape delay)
Andrew McIntosh, viola
Mattie Barbier, trombone
B.
1. THE CRIER’S CHOIR
for solo organ (2022)
performed by
Sarah Davachi, pipe organ
(Fairchild Chapel, Oberlin USA)
2. TRIO FOR A GROUND
for organ, string duo, chamber choir (2023-2024)
performed by
Sarah Davachi, pipe organ
(Basilica di Santa Maria dei Servi, Bologna Italy)
Eyvind Kang, viola d'amore
Pierre-Yves Martel, viola da gamba
Lisa McGee, mezzo-soprano
C.
1. RES SUB ROSA
for wind quintet (2023)
performed by
Harmonic Space Orchestra (Winds):
Rebecca Lane, bass flute
Sam Dunscombe & Michiko Ogawa, bass clarinets
M.O. Abbott & Weston Olencki, trombones
2. CONSTANTS
for solo electronics (2022)
performed by
Sarah Davachi, electronics
(electric organ, Mellotron, synthesizer, tape delay)
D.
1. NIGHT HORNS
for solo organ (2023)
performed by
Sarah Davachi, pipe organ
(Église du Gesù, Toulouse France)
REVIEW
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