穴を開けただけの自然の竹をそのまま利用した法竹は、海童道の3つの哲理である自然法を道具に置き換えたものである。ゆえに、記譜された演奏マナーに従った西洋音楽の延長線上にある尺八とは異なり、法竹は海童道そのものと言い換えることが出来る。今作品のライナー・ノーツを書かれた小泉文夫氏によれば、ピート・シガーは海童道宗祖の法竹に驚きその様子を映像に収めたと言う。
アンドレイ・タルコフスキー監督も 『サクリファイス』に海童道宗祖のレコードを忍ばせている。かつて海童道宗祖の音源は数タイトルほどリリースされたが、それらのアルバムの中でも最も凄まじいと言われているのがこの 『即音乱調』 である。前CD化2作品 『法竹』 と 『神秘竹の音』は既に入手が困難となっているが、この作品も見逃すことの出来ない禅的スピリチュアルの傑作となっている。
今作には、『即音乱調』 に合わせて、75年にフィリップスからリリースされた 『霊慕と前衛』 から2曲追加収録している。
REVIEW
Related Items
-
-
DIE LIKE A DOG / Fragments of Music, Life and Death of Albert Ayler (2LP)
-
BRÖTZMANN | VAN HOVE | BENNINK & MANGELSDORFF / Outspan No. 1 (LP)
-
-
PETER BRÖTZMANN / MISHA MENGELBERG / HAN BENNINK - 3 Points And A Mountain (LP)
-
-
-
-
柳ジョージ+NADJAバンド / 祭りばやしが聞こえる (George Yanagi+NADJA BAND / Matsuri Bayashi ga Kikoeru) (LP)
-
-
-