冒頭から生演奏とエレクトロニクスをミニマルかつポリリズミックに配置、奇祭感で駆け抜ける終盤まで圧巻のグルーヴで支配する「The Yabba」(M-1)、バトルスでしか再生できない一筋縄ではいかない刻みと譜割でアフロとお囃子をハードコアにブレンドした「FF Bada」(M-3)、最新ライブではすでに披露されており、小節を追うごとにグルーヴとバンド・アンサンブルの熱量が増幅していく「Summer Simmer」(M-4)、ドアーズのサイケデリアとツェッペリンの破壊力を激突させて鉈でぶった切るキラー「Non-Violence」(M-6)、前2作で獲得したポップネスを見事に昇華したロックンロール・ナンバー「Dot Com」(M-7)とバトルスの強靭かつ脅威の演奏能力が炸裂した無敵のハードコア・アンサンブルを叩きつけた快作。
目を引く色鮮やかなアートワークは今回もメンバーのデイヴ・コノプカが担当。
BATTLES | バトルス
2002年にNYでイアン・ウィリアムス(ex.ドン・キャバレロ)、デイヴ・コノプカ(ex.リンクス)、ジョン・スタニアー(ex.ヘルメット/トマホーク)、タイヨンダイ・ブラクストンにより結成された米エクスペリメンタル・ロック・バンド。
2004年には「B EP」、「Tras」、「EP C」と3枚のEPを立て続けにリリースし、ポスト・ロック〜マス・ロック・シーンの隆盛とともに大きな注目を集める。精力的にライブ活動を行いながら、2005年には Warp と契約。2007年にファースト・アルバム「Mirrored」をリリースし、各メディアで絶賛を浴びると、国内外の大型フェスへの出演やツアーで大きな成功を収めた。2010年にはタイヨンダイ・ブラクストンが脱退して現在の3人編成に。2011年にリリースされたセカンド・アルバム「Gloss Drop」ではゲイリー・ニューマンからボアダムズのEYEまで様々なゲスト・ヴォーカルを迎えて再び大きな話題を呼んだ。そして2015年、4年ぶりとなるアルバム『La Di Da Di』をリリース。
Tracklisting
1. The Yabba / 2. Dot Net / 3. FF Bada / 4. Summer Simmer / 5. Cacio e Pepe / 6. Non-Violence / 7. Dot Com / 8. Tyne Wear / 9. Tricentennial / 10. Megatouch / 11. Flora > Fauna / 12. Luu Le
REVIEW
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