ジョン・ケージ などと協働してきた MARTIN DAVORIN JAGODIC が Cramps レーベルに残した唯一の音源『Tempo Furioso (Tolles Wetter)』が限定ヴァイナル再発。
MARTIN DAVORIN JAGODIC の『Tempo Furioso (Tolles Wetter)』。クロアチアの作曲家 MARTIN DAVORIN JAGODIC (1935 - 2020)、ジョン・ケージやさまざまな画家、映画製作者と協働し、劇場、マルチメディア・インスタレーション、実験的な映画サウンドトラック、ラジオアート、エレクトロアコースティック音楽、ミュジーク・コンクレートなどの作曲を行いましたが、音源として唯一残されているのがこの Cramps レーベルより1975年にリリースした本アルバム『Tempo Furioso (Tolles Wetter)』となります。依然として過小評価されている音楽家 MARTIN DAVORIN JAGODIC が Cramps レーベルに残した唯一の音源『Tempo Furioso (Tolles Wetter)』が限定ヴァイナル再発。エレクトロニクスとミュジーク・コンクレートへのラディカルなアプローチを組み込み、後のノイズ・シーンへも影響を与えているであろう長尺なエレクトロ・アコースティック2作品を収録。スピーチ、多数の音の断片、さまざまな環境音、そして多国籍ラジオが制御不能に交差し衝突するフリー・ジャズのような音の塊へと傾れる様は圧巻です。複雑に抑制されたサウンド・コラージュのパッセージによって定義されたエレクトロ・アコースティック作品。本作は、もっともっと評価されるべき作品と思います。お聴き逃しなく。
プロデューサー、出版者、グラフィックデザイナーである Gianni Sassi によってイタリア・ミラノで1973年に設立されたレーベル Cramps Records は、動機に利益がなく、ラディカルな創造性とグローバルな精神を持ち、多くの音楽イディオムの橋渡しを行い、実験音楽史の中でも最重要なレーベルの一つに数えられます。その僅か7年間のレーベル活動の中で編み上げたカタログの中には、John Cage、Gruppo di Improvvisazione Nuova Consonanza、Giusto Pio、Demetrio Stratos、Juan Hidalgo、Robert Ashley、Walter Marchetti、Cornelius Cardew、Raul Lovisoni / Francesco Messina、Alvin Lucier、Derek Bailey など、70年代前衛音楽の重要なタイトルが並んでいます。そのタイトルはCDでの再発はあるものの、何十年もの間ヴァイナルでの再発がされていないものが多く、この「Nova Musicha」シリーズを入手することは非常に困難でしたが、遂に COSTIN MIEREANU の『Luna Cinese』を皮切りにヴァイナル再発されました。
そんな Cramps レーベルの重要な初期タイトルがリマスター、オリジナルジャケットを美しく再現したゲートフォールド・スリーブ仕様で300枚限定ヴァイナル再発。
Tracklist
1. Tempo Furioso Lato A (B) 20' 08''
2. Tempo Furioso Lato B (A) 22' 58''
REVIEW
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