本作は大野が東宝からの依頼で「惑星大戦争」のサントラを作っていた頃、ディレクターのひのきしんじ氏 (四人囃子『一即触発』をプロデュースした人物) の提案により実現したもので、実はこれが大野松雄にとって最初からソロ名義作品として構想・着手された初の録音となる (その後40年間ソロ作品は出なかった)。電子音楽ファンのみならず、ドローン、サイケ、プログレ、実験音楽のリスナーにも強烈にアピールする大野松雄の奥深い世界をご堪能ください。
『そこに宇宙の果てを見た』の構想は、宇宙少年だった大野氏の飽くなき宇宙(=生命)への興味とイメージを、最新の宇宙理論を取り込み、音盤化するというもの。当時の最新シンセサイザーが何台も投入した上で大野氏の真骨頂であるアナログテープ編集をもって仕上げられ、技術面においても円熟の時期にあった大野松雄の音響仕事の集大成ともいえる。大野松雄が音楽家ではなかったことも重要であり、「電子音楽」や「音響」といった既成のジャンル区分だけでなく、作者・作品といった通常の創作区分からも離れた、あるいは、はぐれている、実にユニークで類例のないものである。
今回の再発にあたり、作者の意図であり本作の隠れたポイントでもある過激な位相・逆位相の動きに一切修正を加えずオリジナルマスター版のまま再現。異様なサラウンド効果を体感出来る。また、曲間も途切れの無いオリジナル・マスターそのままの状態を再現した。更に、当時の作業工程で不幸にも混入してしまったハム・ノイズの完全除去に成功。長年の懸念であったハムを取り除いたことで、より音が前に出て力強くなった。
- CDとアナログがあります。フォーマットを選択しご購入下さい。
- アナログ盤のジャケットは発表当時のオリジナル図版を用い、その上に今回はホログラム転写印刷の特殊加工を施した特別仕様となる。
- CDには7インチ「鳥獣戯楽」が収録されたボーナス・ディスク(8cmCD)を封入。
ジャケット外装はLP版と同じく、1978年のオリジナルLPの図版を使用した紙製2面見開きジャケット。そしてボーナス・ディスクは『鳥獣戯楽』をミニCD(8cm盤)にした「ミニチュア複製」で、7インチ版と同じくオリジナルを再現した3面見開きジャケット付き。さらに日本語・英語の解説が掲載された20ページ・ブックレットが封入された超豪華仕様。
収録曲
1) Part-0 はじまりの宇宙 (3:15) / 2) Part-1 太陽系・惑星間空間 (5:56) / 3) Part-2 銀河系・恒星間空間 (6:10) / 4) Part-3 銀河系の外・宇宙間空間 (4:59) / 5) Part-4 脈動する宇宙 (6:23) / 6) Part-5 N次元の宇宙 (6:00) / 7) Part-6 まんだらの宇宙 (6:13) / 8) Part-∞ 宇宙地平の外 (3:22)
CDに付属のボーナス・ディスク (8cmCD)
1. 世界の国からこんにちは / 2. さくら さくら / 3. フニクリ・フニクラ (イタリア) / 4. ボルガの舟歌 (ロシア) / 5. 愛しのクレメンタイン (アメリカ) / 6. 八木節 (日本)
REVIEW
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