本アルバムについてローランド・ヤングの定義は「as spaced acid drones of intense acoustic chill, embracing electronic, ambient, world, avant garde, cosmic, free and chamber jazz MUSIC」である。
ローランド・ヤングは、'60年代ー'70年代にバークレー、サンフランシスコのアンダーグラウンドFM局でDJ・番組プロデューサーを勤め、ミュージシャンの活動と併行し、音楽/思想/宗教/政治のメッセージを発信し続けた人物であり、ブラックパンサー党もその初期に支援している(後年は彼らの武力闘争に異義を唱え支持を止めた)。'70年代初期にはスピリチュアル・ジャズのインフィニート・サウンドのリーダーとして活動しアルバムを発表。ところが、ラジオでの過激な言動が問題となり(しかし一部には絶大な支持も受けていた)FM局から解雇。それを期に音楽活動に専念し、1978年代から2年あまりの制作期間を経て1980年に自主制作で発表したのがこの1stソロ・アルバム『アイソフォニック・ブギ・ウギ』である。彼の言を借りれば、本作は彼がミュージシャンとして目覚めて以来25年の、エレクトロニック/アコースティック、アンビエンス、ジャズとの道のり、室内楽、ミニマリズム、ワールド・ミュージック、それらの出会いを統合したものであり、それがまさにひとつに鳴り響いているもの。自己内宇宙へのインナートリップを促す他に類のない冥想の作品。
REVIEW
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