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MICHAEL VINCENT WALLER / Moments (CD)
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MICHAEL VINCENT WALLER / Moments (CD)
MICHAEL VINCENT WALLER / Moments (CD)
MICHAEL VINCENT WALLER の3作目『Moments』は、ピアノとヴィブラフォンが織りなす「響き」の美学
MICHAEL VINCENT WALLER の『Moments』。ニューヨークを拠点に活動する作曲家、MICHAEL VINCENT WALLER (マイケル・ヴィンセント・ウォラー) のサード・アルバム『Moments』は、ピアノという楽器の音が持つ2面性、「アタック(打鍵)」と「ディケイ(減衰)」が常に脳裏をよぎります。ヴィブラフォンにおいても、まったく同じことが言えます。「Trajectories」(Recital - 2017年)、「The South Shore」(XI - 2015年) に続く本作は、ピアニストの R. Andrew Lee と、ヴィブラフォン奏者の William Winant を迎えて制作されました。チャーチ・モードによるメロディ、三和音によるハーモニー、そして端正なリズム。本作は、西洋クラシック音楽の最も伝統的な形式を巧みに取り入れています。
輪郭の溶け出す音響が誘う、内省への眼差し
しかし、この音楽の感情的な核心は、鋭い「アタック」ではなく、その後に続く「レゾナンス (残響)」の中にあります。それは、音が消え去った後に残る余韻。容易に歴史的なカテゴリーへと分類し、掴み取ることのできない繊細な音の要素です。
マイケル・ヴィンセント・ウォラーは、表面的な音のアタックの背後に、輪郭のない霞んだ領域を見出し、私たちを深い内省 (インサイド・ゲイズ=内なる眼差し) へと引き込みます。
エリック・サティとの比較、そして独自の叙情性
ウォラーの音楽はしばしばエリック・サティ(Erik Satie)と比較されます。確かに、簡潔な構成、繊細な非対称性、そして過度な装飾を削ぎ落としたスタイルには、サティに通じるものがあります。
しかし、サティの「グノシエンヌ」「ノクターン」「ジムノペディ」が、意図的に意味を排除した「空白のキャンバス」であったのに対し、マイケル・ヴィンセント・ウォラーの楽曲は「感情を満たすための器」として存在しています。
その違いは、楽曲のタイトルにも表れています。本作に収録された楽曲はすべて、追悼、誕生日、帰郷、あるいは友人、師、家族へ向けられた、作曲家自身の自伝的で痛烈な「瞬間」の記録なのです。私たちは、これらの静謐な響きの中に、それぞれの感情を投影するようにそっと導かれていきます。
1. For Papa 02:26 / 2. Return from L.A. - I 01:59 / 3. Return from L.A. - II 01:32 / 4. Return from L.A. - III 01:22 / 5. Return from L.A. - IV 01:58 / 6. Divertimento 03:43 / 7. For Pauline 03:16 / 8. Jennifer 03:29 / 9. Nocturnes - No. 1 05:58 / 10. Nocturnes - No. 4 04:55 / 11. Love - I. Valentine 01:58 / 12. Love - II. Baby's Return 02:46 / 13. Love - III. Images 01:42 / 14. Love - IV. Sizing 01:02 / 15. Roman 05:21 / 16. Stolen Moments 03:08 / 17. Vibrafono Studio 04:52 / 18. Bounding 05:12
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