TED MILTON 率いる BLURT が前作から12年ぶり2010年にリリースしたアルバム『Cut It!』。既存のスタイルには収まりきらない、CAPTAIN BEEFHEART のようなテクスチャーに、LOUNGE LIZARDS のようなフェイク・ジャズ・フレイバー、James Chance とも比較される Ted Milton のアヴァンギャルドなサックスが絡むミニマルなポスト・パンク・サウンドはクール。

60年代より、詩人やあやつり人形師などとして活動していたパフォーマー、テッド・ミルトン。ファクトリー・レコーズを主宰するトニー・ウィルソンと78年に出会い、WIRE などとの共演も経験。
UKニュー・ウェイヴ・シーンと交流のあった彼が遂に、サックスを手に取り、ドラマーとギタリストを迎え、ブラートを結成。彼のミュージシャンとしてのポテンシャルが炸裂したそのサウンドにはトニー・ウィルソンも驚き、すぐにファクトリーのレーベル・コンピレーションに収録。もちろん、A CERTAIN RATIO や JOY DIVISION など当時の FACTORY のバンドたちとも数々のライブを共にしました。

そして最新作となる今作は、昨年リリースされた限定7インチ「CUT IT!」を含む全10曲を収録。共同プロデュースは Sam Britton、ギターは Steve Eagles、ドラムが David Aylward に変わる。歪み、捻れ、弾ける、67歳を迎えてのこのプレイスタイルには脱帽。ニュー・ウェーブ、ポスト・パンク、ジャズ、ポエトリー・リーディング・・・既存のスタイルには収まりきらない James Chance とも比較される Ted Milton のアヴァンギャルドなサックス・プレイと、ミニマルなポスト・パンクは、正しくクール！！POP GROUP 界隈や NO WAVE 好きは必聴です。

TRACK
01. ONCE MORE 5:58 / 02. PURE SCENARIO 3:55 / 03. PLUNGE 3:40 / 04. CUT IT 3:04 / 05. HAT 1:58 / 06. THE BELLS 5:07 / 07. BLOCK 4:58 / 08. GERBERA 5:19 / 09. SWEETE THAMES 5:27 / 10. MINIBAR 2:24