東京芸大出身の異能ヴァイオリニスト、玉木宏樹がヤ75年に発表した初のソロ・アルバムにして、日本のプログレ史を語る上で避けては通れない名盤が、玉木本人監修によるリマスタリング、ライナーノーツ執筆にて待望の復刻!哀愁を帯びた玉木のエレキヴァイオリンと鈴木キサブローのギターとのかけ合いが美し過ぎるロック曲M-1、高中正義のギターが光るカントリー風M-2、ヴァイオリンとパーカッションの凄まじい絡みが今のジャムシーンにも通じるM-4など、ロック、クラシック、カントリー、エスニックなどがミクスチュアされたその感覚はあまりに早すぎた。そして何より、ECDの「PRIVATE LESSON IN CONTROL」にも収録されたM-6は松武秀樹によるモーグ・シンセサイザーCの効果音が飛び交う、サンプリングの走りともいえるファンキー・レア・グルーヴ。表題曲M-10は壮大にして圧巻。玉木本人をして「エマーソンを負かすことができれば・・」と言わしめる程の気迫と、卓越した演奏力に裏付けられた骨太なサウンドが聴く者を圧倒する。
※紙ジャケット仕様
※復刻ライナーノーツ&セルフライナーノーツ収録
●玉木宏樹プロフィール
1943年.神戸生。1965年、東京芸大ヴァイオリン科卒業。作曲は10歳より始める。学生時代から、東京交響楽団の団員となるが、集団生活になじめず逃亡。また平均律跋扈のクラシックに根本的疑問を抱きドロップアウト。山本直純氏に作曲と指揮を師事し、映画やTVドラマ等で作曲活動開始。一方演奏活動の方では弦楽四重奏団を結成し、クラシックだけではなく、全員エレキ化して、ジャズやロックシーンにも進出。
作品としては、MIDI出現以前に8台のシンセサイザーとフルオーケストラとのための交響曲<雲井時鳥国(くもいのほととぎすこく)>をライブ録音し、話題となる。その他、ピアノのための練習用組曲「山手線」以下多数。TVは「大江戸捜査網」(テレビ東京)「おていちゃん」(NHK朝のTV小説)「怪奇大作戦」(円谷プロ)他多数。映画は日活『野良猫ロック』シリーズ、『反逆のメロディ』ほか多数。CM千五百曲。純正律にこだわり続けて三十年。ソニーより、日本初の純正律CD「ピュアスケールによる理想的ストレス解消」リリース。その他CD多数あり。
REVIEW
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