UNIT MOEBIUS の『Kuiken P.1』がヴァイナル再発。90年代初めからアンダーグラウンドな活動を続け、一部のコアなテクノ・ファンから絶大な支持を受け続けている UNIT MOEBIUS が1996年にリリースし、入手困難だったアルバム『Kuiken P.1』が再プレス。今聴くと、最新のロウ・ハウス (テクノ) に聴こえてくるザラザラとした狂気のジャック・トラックス。The Trilogy Tapes、L.I.E.S. レーベルの源流とも言える内容で、それらレーベルのファンにも強力にお薦め。同時に再プレスされた「Kuiken P.2」とあわせてどうぞ。

Underground Resistance へのヨーロッパからの解答として90年代初めに幕を開けたプロジェクト「UNIT MOEBIUS」は、壊れたカセット・テープ・レコーダーを武器とし、その壊れたレコーダーで録られたトラックを Bunker Records を中心にリリースしアンダーグラウンドな活動を続け、一部でコアなファンを獲得する一方、その UR よりも深く地下へと潜ってしまったためか、日本の UR ファンからは全く関心を持たれず、良くも悪くも「変態」の一言で片付けられシーンからは遠く距離を置かれてしまっていました。
今のオルタナティブなダンスシーンを賑わせているインダストリアルやロウ・ハウスといった流れの中で、彼らが正当に評価を受ける日も近いのでしょうか？しかし、そのようなシーンの浮き沈みとは全く別の位置に立ち続ける、ある種孤高とも言えるそのテクノ・サウンドは、シーンがどうあろうとも地下深くで鈍く輝くビートを放ち続けます。

※A3の前半および後半部が針飛びの様にも聴こえたりもしますが、針飛びではなくそのようなリズム構成です。

Tracklist
A1. Super 3:32 / A2. Hilfe 3:19 / A3. Steriele Anouschka 5:15 / A4. Klem 3:55
B1. Lekstroom 2:06 / B2. 03:09 Bloemendaal 3:12 / B3. Achtung 3:02 / B4. Risus Sardinicus 5:05 / B5. De Recidivist 2:58