STEPHAN MATHIEU + TAYLOR DEUPREE / Transcriptions (CD)

STEPHAN MATHIEU と TAYLOR DEUPREE の2009年に Spekk レーベルからリリースされた共作『Transcriptions』。

STEPHAN MATHIEU と TAYLOR DEUPREE による『Transcriptions』。非常にクオリティの高い作品を産み落とす２人、STEPHAN MATHIEU と TAYLOR DEUPREE によるコラボレート作品『Transcriptions』。本作はアナログレコードの元祖と言われる古いワックス・シリンダーと78rpmレコードの音をテーマにピアノやアコギを加えて制作したもの。幾重にも連なる美しい音の響き、果てしなく広がるその空間はまるで虹色のようなクラシカル・ドローン作品とも言うべき心地良さ。そして遠い記憶の糸をたぐるような、陰に潜む情感も素晴らしい。

STEPHAN MATHIEU は、実際に78rpmをまるでバンド録音のように２つのポータブルのグラモフォン機で再生/マイク録音し、リアルタイム加工を施しラップトップに録音 (なおワックス・シリンダーのほうは、再生機を保有していないため知人に音源を録音してもらう) 。ただし録音された音源はレコードの特性上700Hz-4000Mhz間の周波性でしか再生されないので、より「作品」らしく機能させるためにテイラーに曲を託す。
TAYLOR DEUPREE は、必要な音場を稼ぐために時には大胆にEQをかけアコースティックギターやアナログシンセを入れてミックス、ステファンもピアノなどを足して加工をくり返し完成させた。その結果は、ステファン自身が「２つの声が混じり合い、１つの歌を歌えた」というくらい納得の完成度の高いコラボレーションとなる。

Tracklist
1. Nocturne 4:22 / 2. Largo 3:33 / 3. Solitude 5:40 / 4. Remain 6:00 / 5. Andante 6:11 / 6. Genius 5:24 / 7. White Heaven 12:03 / 8. Solitude Of Spheres 5:40