『60年代後期に書かれたルー・リードの「I’m Set Free」は、書かれた当時以上に現在の方がより意義を持つように思える曲だ。』 ブライアン・イーノ
ブライアン・イーノが、グラミー賞にもノミネートされた前作「LUX」以来となるソロ・アルバム『The Ship』のリリースを発表した。本作は、イーノの最高傑作であると同時に、自身の過去の偉大な名作たちのどれとも似つかない、イーノのクリエイティヴなキャリアにおける異なるサイクルの始まりを伝える意欲作となっている。また、ルー・リード作曲のザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド曲「I’m Set Free」をイーノがカバーしていることも大きな注目。ヴェルヴェッツは、美術学生時代に行っていた初期の音楽的探究のインスピレーション源としてイーノが名前をあげたバンドとしても知られている。
もともとは3Dレコーディング技術を使った実験から創案され、相互に連結したふたつのパートから成り立つ本作は、「The Ship」と名付けられた21分越えの深く壮大な楽曲で幕を開ける。続く「Fickle Sun」は3つのムーヴメントを展開。第一部では「The Ship」のエンディングを引き継いでいるものの、イーノの声はよりダイレクトかつ決然とし、かつ絶望的にすら響く。第二部では革新的な iPhone アプリ Bloom をイーノと共同開発したことでも知られるピーター・シルヴァースが新たに開発したマルコフ連鎖発生機で生成された詩を俳優・声優としても知られるピーター・セラフィナウィッツが朗読、第三部のフィナーレを飾るのはイーノが歌うザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド曲「I’m Set Free」。
『この楽曲は、もともとストックホルムで行ったマルチ・チャンネル・サウンド・インスタレーション用にアンビエント曲として作られていた。だが制作中に、自分自身が、本楽曲のルート音である低いCコードで歌えることを発見した。年を取って得るものも、少しはあるということだ。その時点から、この曲は、他とは異なる種類の「歌」へと変貌していった。ヴォーカルが、あらゆるリズムの枠組みから解き放たれ自由に漂う、これまで私が作ったことのないタイプの曲となった。』 - ブライアン・イーノ
- CDと2枚組アナログがあります。フォーマットを選択しご購入下さい。
- CDはブックタイプのカードボード特殊パッケージ+8ページ・ブックレット+アートプリント4枚封入。
- アナログはアートプリント4枚封入。ダウンロード・コード付き。
Tracklist
1. The Ship (21''20) / 2. Fickle Sun (i) (17''40) / 3. Fickle Sun (ii) The Hour Is Thin (02''43) / 4. Fickle Sun (iii) I’m Set Free (05''13)
REVIEW
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