本作では、前作でメインに使用されていたムビラ(親指ピアノ)、シタール、パラグアイ・ハープやチャイニーズ・ゴングを使用しつつも、特筆すべきなのはマイクロコルグのボコーダー・キーボード、コルグ01ワーク・ステーション、コルグ N364など10種類以上の電子楽器を多用し、それにより電子的なサウンドの比重が大きくなっている点。まるで子供が初めて電子楽器を手にして、無邪気に演奏しているような佇まいだが、それは繰り返し作っては削り、感覚的にシェイプされたフラノフ節そのものなのである。
・アーティスト本人によるアルバム解説
『AIXA』 は、私の初のソロ作品である「Accesorion」で聞かれる要素をもっている。そこでは実験を重ね、各楽曲で楽器の音自体の深さを追求し発展させている。『Aixa』は、故意的にエレクトロニックなアルバムだが、いくつかのアコースティックな部分で人間性が飛び出してくる。テーマを消化し、時間の経過とともにこのアルバムにはユニークな特色が与えられた。そういう意味では『Aixa』は、まるで時間をおいてチェックされる古いノートブックのようである。新しい音が加えられ、そしてこれ以上は音を付けられない、又は消すこともできない瞬間が訪れた時が完成なのである。『Aixa』では、曲やメロディーに流れず、楽器などのサウンドがただ支配している。気分や抽象性が伝達されているのである。ちなみに『Aixa』というのは、私が子供の時にラジオ番組をテープに録音していた時のカセットブランド名から由来している。誰かが僕の記憶を正してくれて、そのブランド名が実際には AXIA と知ったのだが、すでに遅かった!
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