パリのサン・テスプリ教会で録音された LUCY RAILTON の40分に渡るチェロによるソロ作品『Blue Veil』が Ideologic Organ から。

LUCY RAILTON の『Blue Veil』。パリのサン・テスプリ教会で録音された LUCY RAILTON の40分に渡るチェロによるソロ作品『Blue Veil』は、チェロの最も繊細な音響特性を慎重に横断することで、リスナーを精密に調整された共鳴状態の領域へと誘います。

LUCY RAILTON によるハーモニーの探求は、音程と和音の物理的性質、その質感、摩擦の度合い、および内部の脈動に焦点を当てることから生まれています。チェロ自体のボデイ、彼女自身の躯体、そしてそれらが共有する振動空間内の共鳴に導かれて瞬時に作曲する LUCY RAILTONは、サウンド自体が求めるものを提供しながら『Blue Veil』を進めていく、高い密度を伴った純粋なテクスチャを追求したサウンドです。

LUCY RAILTON の独創的で高度に洗練された純正律ハーモニーは、音の内なる動きを変形させ、単に存在するサウンドのみを味わうのではなく、暗示された音や、全く存在していない音のイメージに能動的に関わる聴き方を示唆します。LUCY RAILTON はこれを遊び心と半ば比喩的に「一緒に聴く音楽」と呼び、『Blue Veil』では聴取の構造は精密に調整された強烈な音の波に溶け込み、リスナーの上で絶えず展開され、音の内側へと聴き手を誘います。

『Blue Veil』は、チューニングの内なる世界を深く探究した結果であり、Catherine Lamb と Ellen Arkbro の音楽に対する LUCY RAILTON の理解、Kali Malone と Stephen O’Malley との共同作業、そして Maryanne Amacher、Morton Feldman などの作品を演奏する際に深く理解し実践する行為、それらの影響から生まれた取り組みです。

- 4月10日前後に入荷予定


Tracklist
1. Phase I / 2. Phase II / 3. Phase III / 4. Phase IV / 5. Phase V / 6. Phase VI / 7. Phase VII