高柳昌行, 吉増剛造, 翠川敬基 による ｢死人｣。吉増剛造の詩と高柳昌行のギターは凄まじいまでの緊張感を保ち、最後の一音まで気が抜けない凄まじいセッション。

高柳はACTION DIRECTをはじめる前の年の1984年一人だけのノイジックパフォーマンス「メタ・インプロビゼーション」の活動を開始した。
1983年--1984年はNEW DIRECTON UNITの最終期で、テープの他にモーターも多用していた。モーターは机に固定したものではなく、コイル部分を手で掴まえ、回転軸をギターの弦に押しつける形で演奏している。本作でも金属製の定規やチェーン、ハンマー、ペインティングナイフの他にモーター奏と思われる音が確認できる。

通常、ジャズプレイヤーが、詩人と共演した場合はには、詩に合わせた伴奏的なものになり主導権はあくまで朗読になる場合が多い。しかしここでの高柳昌行の演奏は破壊的。強調など無縁の高柳昌行のモーターが情け容赦なく吉増に襲いかかる。

「死人」の他に吉増剛造の代表作の「古代天文台」「オシリス石の神」を収録。
吉増剛造の詩と高柳昌行のギターは凄まじいまでの緊張感を保ち、最後の一音まで気が抜けない凄まじいセッション。

1984年録音

■　収録曲　■
1.死人・古代天文台　(吉増・高柳）31:31
2.オシリス石の紙（吉増・高柳・翠川）25:01　

＊一部､オリジナル･マスター･テープに起因ノイズ/歪みが認められる箇所がございますので予めご了承ください｡