メキシコから発掘されたのは「サイケデリック・トランペット」なる、いわゆるナイト・クラブを根城に活躍した、あまりにレア過ぎる逸品。リーダー・トランペットのチロ・モランは、現在も活躍するメキシコ・ジャズ界の重鎮らしく、クリフォード・ブラウンを心酔する演奏家。彼が自身のクインテットを率いて60年代後期に録音したのがこの1枚。 基本は紛れもなくジャズ・コンボなのだが、ロック、リズム&ブルース、そしてラテンを無造作なまでににミックスしたコンセプトで、弾けるトランペットがファンキーに唸るセンスが「サイケデリック」な所以。真性ジャズ・オーソリティなら失笑必至だが、演奏自体は意外に上モノ。目くるめくリズムの展開をズパっと切り裂くトランペットのソロ・フレーズ、そしてバックのリズム・セクションもエキサイティングで、60年代当時は、コレでかなりの腰砕けファンを作ったんだろうな...と思ってしまうほど。ラテン・ジャズっぽいリズムから無理やり4つ打ちが挿入され、スウィングの後に怪しい掛け声でブレイクする... いかにも怪しいトラック群。この面白さこそB級グルーヴ。1968年 メキシコMAYAレーベル・オリジナル。
Tracks
01. GUADALARARA / 02. MEZCAL / 03. LAS CHIPANECAS / 04. ALLA EN EL RANCHO GRANDE / 05. RAYANDO EL SOL / 06. JARABE TAPATIO / 07. TEQUILA / 08. LA BORRACHITA / 09. ADIOS MARIQUITA LINDA / 10. ADIOS MI CHAPARRITA
REVIEW
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